ちょうど1年前、私は大原の上級コースWEB通信を受講していた。独学を止めて通信にしたことで、自分の足りなかった所が良く分かったから13万円を支払った価値はあったと思う。

足りない所が分かれば後は、それをいかに充足するかだ。しかし、知識を充足するだけでは合格は覚束ない。

問題集をやり込むことも重要だが、本試験の緊張状態と制限時間の中で凡ミスをいかに少なくするか?が意外と合否を分けることになる。

凡ミスをゼロにできれば理想だが、私は無理だと思ったので凡ミスは1つだけに抑えることを目標にした。

本試験対策は普段の勉強とは違う。普段勉強は暗記量を維持するためのものだが、本試験対策は時間配分に従った計画的な解答手法を行いつついかにミスを防ぐか?を訓練することにある。

それには初見の問題で試すのが一番なので、自分なりの凡ミス対策を模試でガンガン試した方がいい。

選択式では科目に関係なく分かる問題からどんどん解いていき、難問・初見の問題は時間に余裕をもって取り組むことだ。自信のない選択肢の文章は、最低3回以上読み返してみるとヒントが得られることがあるので諦めてはいけない。とにかく、3回より4回、4回より5回、5回より6回分からなければ読み返してみるといい。行き詰ったら他の問題をやってから再トライするといいだろう。

択一式はいろんな攻め方が可能だ。社会保険科目から解いてみる、難問を見極める、組み合わせ問題はしっかり拾う、見慣れている文章から読んでいく、誤っているものはどれか?問題をクリアーできれば楽になるし時間短縮を図れる可能性が大きい。

繰返しになってしまい恐縮だが、本試験の緊張状態と制限時間の中で凡ミスをいかに少なくするか?が意外と合否を分けることになる。

凡ミスを防ぐために私が模試で試したことは以下の通りだ。①解答順序は徴収法→社保科目→労働科目→白書統計・個数問題、②問題の種類を分類する(問題番号の左上に印する)

・誤っているのはどれか→×1

・ 誤っている組み合わせはどれか→×2

・誤っているものはいくつあるか→×?

・正しいのはどれか→○1

・正しい組み合わせはどれか→○2

・正しいものはいくつあるか→○?

③各科目とも、間違っているものの組み合わせ(×2)、 正しいものの組み合わせ(○2)問題を最優先で解く。次に誤っているのはどれか(×1)問題を解く。この3タイプの問題は答えを確定したら他の選択肢は読まない。この戦術で時間を稼ぐ。

④ 正しいものはどれか(○1)問題は全ての選択肢に目を通してから答えを選ぶ。この○1問題の正解率で合否が決まることが多いので、○1問題は全問読む。

⑤個数問題(×?、○?)と統計白書問題は飛ばして最後に回す。

⑥この時点で各科目の得点率を把握する。飛ばした問題を除いて各科目4点確保できているかを確認する。4点確保ができていたら、49点に何点足りないかをおおよそ把握する。49点以上なら問題ないがそんな人は稀だろう。不安な科目がいくつあるかによってこれ以後の戦略は臨機応変に対応する必要がある。

⑦解答した問題は科目毎にマークシートに記入する。この際重要なことは、マークミス無くすこととだ。そのためにマークシート側の問題番号のところに、飛ばした問題(個数問題、統計白書、分からなかった問題)を薄く印しておく。

⑧飛ばした個数問題、統計白書、分からなかった問題を解いていく。その際得点可能性の高そうなものから解く。個数問題は案外簡単なこともあるので食わず嫌いは良くない。いくらかんがえても分からない問題は考えても時間の無駄なので気にしないことだ。 マークシートにマークしたら、⑦で記したマークシート側の目印はきれいに消す。

だいたいこんな感じだ。

重要なのは⑥の得点率の把握だろう。試験中に把握して時間配分を臨機応変に対応しなくてはいけない。ただし、本試験は時間との戦いだ。時間を作り出すには少し勇気がいるが③が有効だと思う。

模試は単なる力試しをするのではなく、本試験の練習だと思って自分なりの解答方法を試してみることをお勧めする。